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印鑑でもっとも必要な要素

昨日、夕方に1時間、今朝、1時間と2回に分けて大きな空間を彫り上げた。

1寸2分角(約36.6mm角)に「選択的夫婦別氏制度」と9文字を古印体で仕上げるので広い空間が多い。

早朝、寝ぼけ眼でのボ~ってなっている時にボ~っとしてても出来る粗彫りの作業はちょうどいい。これで粗彫りの8割がたは終わった。あとは、3番目に太い印刀、4番目に太い印刀と一つづつ印刀を細くしながら彫り上げていく単純作業。

手彫り

彫るって作業に技術は大していらない。

どの様な字形で空間を納めるか、仕上げで切れた線質、美しい文字をどう表現するか、そこが一番の技量が試されると思う。

だから、手彫りと表される彫ることは大した作業ではない。

“美しい文字”、“文字と文字との調和”、“美しい仕上げ”ここに尽きる。

彫る順番

いつもの通り、縁の際を2番目に細い印刀で彫る。

その後は2番目に太い印刀が入る空間を彫っていく。

私は、父から太い印刀で刀が入るところ彫っていくやり方で身に付けたので、文字の周りを彫ることなく太い印刀で彫ってます。

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彫った後

彫り上げると上の画像のように印面の底は手で彫ってます感がある凸凹です。

この状態は美しくないので、一番太い印刀で底を軽くなでていきます。そうすることで印面の底は、上の画像のように平らになっていきます。

印鑑でもっとも必要な要素

こうしていくと機械彫りをしたような状態に近づいていくので、手彫りの究極は機械彫りのような彫り上がりとなります。

ただ、パソコンの文字で彫るというのは美しさを感じないのと、仕上げを掛けいない印鑑が大量に出回っていることはどうかと思ういます。美しさはさて置き、一番は違う判子屋でも似たような印鑑がつくられるという点が、安全面から大いに問題と思います。

パソコンが出回る前の昭和の頃は、各店舗の職人の文字で彫られていたので、美しさの優劣はあるものの安全面は担保されてました。

印鑑でもっとも大切な要素である唯一無二の文字の存在が、財産を管理するパスワードとなる印鑑(実印、銀行印)、己の意思を書面に残す印鑑(認印)にとってもっとも必要な要素だと考えてます。

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