落款印の適切な大きさ。
「ニコル」とカタカナの落款印の印稿のご注文を請けました。
カタカナ3文字なので印(シルシ)を入れて4文字にして、カタカナのように画数が少ない文字は味を付けにくいので難儀します。
草稿を書いている中で二重枠が納まりが良いので外枠を太く、内枠を細くしてデザインしてみました。
あとは、胡粉と、墨で塗ったり消したり、枠と枠の隙間を0.3mm程度広げたりと書き込んで印稿完成。
【 落款印の最適な大きさ 】
半紙に一文字の時と、4文字の時、6文字の時では落款(氏名、雅号、書いた日を書くこと)の大きさが異なります。 特に条幅(1m以上ある紙)の作品になると1行で大きく書く時と、4行で書く時では落款の文字の大きさはかなり変わってきます。
なので、自分の作品に対して落款の最適な大きさはどの位なのかを吟味することです。
大きさが分からない場合
指導を頂いている先生から大きさを聞くだけでなく、まずは自分で悩む事です。
判断する方法として、別の紙に落款を何パターン書いて、それを作品の上に置いて遠く離れて見てみる。大きさ、書く位置を落款を書いた紙を替えたり、ずらしたりしながら吟味して下さい。
落款の幅が確定したら…
落款印は作品によって形、文字の種類などを変えますので、どういう作品を作っているかを明確に伝える。できたら練習で書いた物を見せるとなどして相談するとよいかと思います。
落款印の大きさは…
落款の大きさが決まれば落款の横幅に対して同幅か、もしくは若干狭めの大きさにするのが適切です。
最後に判子屋さんで篆刻の勉強をしている人は稀です。
間違いないのは、10万円ほどは掛かるかと思いますが日展作家に依頼することです。 何十年も使い、臥龍点睛となる印で作品を駄目にさせないことを考えるとそう高い買い物ではないかと思います。