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中途半端でなく激安を

日曜に印材を仕入れに行った際に機械も展示されているので見て回りました。
そこで機械メーカーの方が下の画像の様な印で周囲の文字が「こんなに細く彫れるんですよ!」と、アピールしてくる。 機械のメーカーとしては、あとはササっと仕上げをするだけですよって事かな?それとも仕上げしなくて出せますよって事かな?彫刻機には興味ないのでその辺りは聞かなかった。

今の大半の印鑑屋さんは仕上げはしない。しないというより、価格的にも技術的にも出来ないのが現状です。
問屋の営業の方も「そんな文字を整える仕上げって他店ではしてないですよ。彫りカスを取り除くのが仕上げと思ってますから」と、聞く。 この御時世なのでそんな話を聞いても別に驚かない。お客様は本物を知らないから、印鑑屋で出された物に疑いも持たない。代表取締役印
本来、仕上げとなると要に1~2時間は掛かる。だが価格が1万円程度ならそんな人件費を掛けられない。まず技術者を育てることなんて無理に等しい。育てるぐらいなら営業に力を入れる方が効率的です。客単価でなく、短時間で大量につくることで時間単価を上げる事が大切になります。

また、ある司法書士の方の考え方を聞いた時、似ていると思いました。
安価で価値のない印鑑は、徹底的に安い物。会社設立する際に法人実印は1、2万円程度の法人印なら、インターネットで3,000円の物となんら変わりないから、3,000円の印鑑をお客に買って貰いか会社設立する。

安い印鑑を求めるなら激安の物を!しっかりした印鑑を求める時は、値段はそれなりに掛かってもしょうがないと言う。

大きな契約で使う印鑑が3,000円の印鑑…。代表者の姿勢を疑いたくなりますが、安価な印鑑はパソコンの文字を画面上で並べて彫る印鑑なので、複製されるリスクは同じとなれば合理的発想です。(さきほどgoogle先生に聞いたら、法人登録する法人実印が920円ってのもありました。 印影も出てましたが、パソコンの文字を並べて彫るので、1万円程度の印鑑と見栄えは大差ありません。)

安い印鑑を求めるお客様には中途半端な価格帯をライナップしてないので、法人印はインターネットで最安値を探されることをお勧めし、個人印の場合は三文判の危険性を伝え提供しています。

リスク、品質が大差ないなら中途半端な価格帯を買うよりも、最安値の物を買う方のが合理的ですが、自分の権利や、意思を伝える大切な物が、軽視される状況は心配な面があります。

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