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技術だけではダメ!

今年、行われた小中学生が対象のJA書道コンクールので出来事ですが、このコンクールは宮崎県内の小中学校毎に選抜されて出品となります。なので第一の関門が各学校毎の審査です。

角井門下の生徒さんの親が、出品したら誤字だと判断されたとの事で師匠が小学校に足を運んで何がいけないのか事情を聞いたそうです。
食の最終画
(楷書体で書いた食は、ハライが2つあるよりも、最終画のハライをトメの形にした方が美しい形になる)

そしたら「食」の文字の最終画が払いになってなく止めてたので誤字となりコンクールに出されなかったそうです。ですが、止めても誤字ではありません。文字の美から言うと食の上部となる人の部分で右に払っているので、最終画を払うと2つ払う部分がでてくるので、最終画を止める形にする方が美しい形となります。

この法則を小学校の先生が知らないく食の最終画は「ハライでないといけない」と、いう固定観念があったが故に素晴らしい作品が間違った文字として扱われたそうです。

角井門下はかなり量を書かせて清書に挑ませるので、その小学生の立派な作品がコンクールに出ることなく終わったそうです。楷書体で食
(画像:両方とも楷書体であっても間違いではない。行書でよく見る方なので右側を誤字と判断された。見本の文字が見苦しいですが御了承を…)

審査する先生方の大半が書の専門でなく、書道をしてて書に自信のある方だと思います。審査する立場として書の理論を再確認する必要があります。そこまで専門でないので…と言う逃げはなしで。真剣に賞を狙っている子供達に失礼のないようにお願いしたいものです。

審査する人、教える人は、ただ経験があって書けるだけでは駄目。技術と、理論。この両方を持っていなければならないと諭されました。これは様々な業種にも共通していると思います。

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