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百家爭鳴(其の二)

手彫りの印鑑
字入れを終えて粗彫りと言われる工程に…
印刀で文字以外の朱色の部分を彫っていきます。

手彫り判子
判子を作る工程で一番楽な工程が粗彫りです。
判子を作る上でこの粗彫りが一番の仕事と思われがちですが、一番気楽な工程で判子の出来栄えには影響され難いので、丁稚や見習いが一番最初にさせられる作業工程です。

判子を作る工程で大切なのは、この粗彫りの前後の字入れ仕上げの工程です。

以前は朱がほぼ無くなるまで粗彫りをしてましたが、短時間に粗彫りを終えて仕上げにいく為に朱の部分が残してます。

最近の機械も精度が上がり、そこそこ綺麗に彫れるので仕上げなしでお客様へお渡ししているお店もあると聞きます。それ以前に売り手が本来の仕上げを知らないので機械が彫ったので十分と思って判子の縁と彫りカスだけ削っただけでお客様に渡している現実もあります…。

手彫り手仕上げ
朱色の部分を削りながら、文字を綺麗な形に整えていきます。
最後に底と文字の部分が直角になり、垂直に文字が立ち上がるように底を平らにならしながら丁寧に削っていきます。

手彫りの角印
作品の場合は垂直に文字が立ち上がる様に削って完成させます。
縁なんかコツンと当てたりしたら縁が欠けそうです。

仕事での実用印は耐久性を考慮してここまではしません。
ある程度太くしてて印面の部分だけ削って細く調整してます。

捺印したら納得いかないので、再度、作り直します。そうでなくても6本は彫る予定です。
現段階では2個目の古印体も彫り上げました。それは来週、アップしていきます。

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