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象牙の加工(その参)

昨日、宮崎県では東国原知事の後任となる河野知事が就任しました。
ですが、東国原知事同様に就任早々に鳥インフルエンザが発生。
課題の多い中、今後、知事の動きに注目がくることでしょう。

≪ 昨日の記事の続き≫
印材の形にカットし、旋盤で削ると通常終わるのですが、㈱タカイチさんでは更にミクロ単位で真円に近づける為に更に研磨します。

印材が通る通路の左右に時計回りに回転している砥石があります。
2つが時計回りに回ることで印材が出口へ向かっていきます。
その際、摩擦熱で象牙が焦げない様に水をかけながら研磨してます。

水を掛けて研磨したので微妙に膨張します。
なので、画像の様に並べて数日掛けてゆっくりと適度に乾燥させます。
ちなみに象牙は乾燥に弱いので乾燥し過ぎると縦に割れます。
車内やエアコンの風が直接あたるところ置くと危険です。

適度に水分を取り除かれたら、バフ掛けとなります。

機械で上部と側面をバフ掛けします。
最後は、職人さんの手でバフが掛けられ象牙の印材が出来上がります。
手掛けの固定されたバフは3機ほどありました。
また、去年退任された80歳の元会長も研磨の作業をされてました。
それにしてもまだまだ現役って感じでした。

印材だけでなく、この様な装飾品から、三味線のバチ、琴の琴柱(筝柱)にもなってます。
象牙は昔から日本人に重宝され、色んな芸術の一部で使われてきてます。
80年代は乱獲、密猟で問題になり流通に規制が掛かってます。
現在、5~7年置きしか輸入の許可がおりないので貴重な材料でもあります。