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展覧会の作品製作


大阪の印章組合が主催で行われる第60回大印展の作品に取り掛かってます。
今回の課題は「大印展還暦記念大会印」です。
ちょうど60回で大きな節目の展覧会となります。
まずは草稿と言って、鉛筆でどの様な配列にするか、文字の形をどうするのがいいかラフ描きします。今回、“大”“印”がそれぞれ2つあります。大印展…、大会印の大、印を異なった形(篆書体でも同じ文字で数パターンあります)で入れるか、同じ形で入れるかなど周りの文字とのバランスでどうするか試行錯誤します。
また、10字ですので、3行に分けていれるか、4行に分けて入れるか、3行ならそれぞれの行に何文字づつ入れるのがいいかなども考えます。
草稿を何枚か書いた中で、まず1回目は 大印展 還暦記 念大会印 の3文字、3文字、4文字の3行で作ることにしました。
そこで、字入れに入ります。練習用の印材に朱墨を塗り、草稿を見ながら文字を配列を頭の中で反転させて毛針で軽くなぞって書いていきます。書くより、描くという感じです。
これから文字を書き入れることが、はんこ屋さんの一番大切なメイン仕事となり、パソコンの文字(フォント)では出せない曲線美を生み出します。
彫る作業工程より時間が要して、印章の出来がほぼ確定する作業です。
字入れが終われば、あとはその文字にそって丹精込めて彫っていくのみです。
さて、このGW中に字入れを終わらせたいと思います。