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印稿の指導

印章彫刻一級技能士の検定試験を受ける講習生から印稿が届きましたので、昨夜、仕事がひと段落した10時ごろから添削開始…。

一級技能士を目指している方にも参考になればとブログにアップすること承諾を得て解説させて頂いております。

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印稿とは…

今回、印章(印鑑)の原稿となる印稿の添削です。
まず、この印稿はなぜ書くか?を考えて頂きたい。

印稿は、これから作る印章(印鑑)の設計図です。
習い事の初心者は、先生から手本を頂いて作ったり書いたりしますが、仕事、作品づくりとなると手本は自分で作るものです。

その手本(設計図)が、印稿です。

そんなの教えられてない!!と、言われそうですが、私も教えられてません。幾つも作品をつくっていけば、なぜ書くのかや、印稿の大切さが分かってきます。

左:講習生の印稿。
右:添削途中の印稿です

スマホで斜めから撮影されていたので、画像を平面にする処理を初めてやったので画像処理を1つ学ぶことが出来ました。大変でしたが…(苦笑)

スキャナーがない場合は、コンビニのコピー機からメール送信できるのでそちらをお勧めします。

法人実印(代表取締役印)の基本

今回、法人の実印となる代表取締役印ですが、これは基本的に外側→内側にかけて、太い枠、細い文字、細い枠、太い文字という構成が基本です。

これは、朱のコントラストを出すことで印文(文字)が読み易くなり、美しい印影ができます。

ただ、インターネットで「代表取締役印」と検索して、見本印影を見てもらうと分かりますが、見本で表示されている印影のほとんどが、メリハリのない均一の太さの物です。こういうのを見ていることでメリハリの意識がないのかなと思ってしまいます。

この均一な太さが個性、オリジナルと言われたら終わりですが、今回は一級技能士の試験に向けての話なので、基本を話します。

気を付けること、心がけること

印稿は、少ない修正せで書ければそれが一番いいのですが、簡単に書けません。なので、修正しながら書き上げていきます。

右が、私が修正した印稿です。
何度も白いで消しては墨で書くを繰り返してます。

講習生の印稿は、修正ペンで少しだけ修正している程度で、これは修正とは言えません。また修正ペンだと何度も修正すると数回修正しただけで盛り上がるので、水彩絵の具を使うことを勧めます。

・左右対称になっているか?
・縦画、横画が斜めになっていないか?
・線の太さは、均一になっているか?
・メリハリが効いた印影になっているか?

何度も確認して修正をしなくてはなりません。

私の経験ですが、初心者の頃はしっかり見てるようで見れてないものです。
三田村先生から「しっかり見ろ!」と、何度も言われて、見てるよ!と、思ってましたが、今、思えば見てるつもりでも全く見えてなかったな~と…(苦笑)

一切、反論したことはありません。
堪えて、練習するのみだったので今があります。
なので、よい作品を多く見て、見る目を養って下さい。

字典の文字をしっかり見る

“気”の文字を見ると、字典の文字をしっかり見てないことが分かります。
パッと見て、書いているので、常用漢字の字形と混同しているのが見て取れます。

しっかり、何度も確認することが大切です。
細かい事ですが、こういう点が仕事に表れていきます。

今回の印稿では、ひと目で“東”と、“事”が一直線上になく、“東”が右に寄っているのが分かります。
こういう点は、上手い下手ではないので、送る前に修正して頂きたい。

印稿が雑だと、印章(印鑑)は更に雑な物になります。
印稿は基本中の基本です。

コメント

  1. Mackey より:

    しっかり確認!ひたすら練習ですね。話はそれますか、軒下に置いた鉢植えのミニトマト、10個実がつきました

    • 店主 より:

      日々ミニトマトが育ってきてますね!赤く染まっていくのが楽しみですね。

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