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篆刻の添削

大印展に出品した作ですが、どこをどう改善すればいいか、楽篆(篆刻の専門誌)に添削依頼で出していました。

その添削が先日届きました。

三法整い佳印で、刀法(刀のキレ)の冴えが全体を際立てているのお言葉を頂きました。三法とは、字法、章法、刀法とあります。

字法
印に使う書体で甲骨、金文、古璽、大篆、小篆とあるそれらを混同せずに使う事が基本です。辞書には混同して記載されているので、分別して使わないといけない。
更に筆を入れはじめの起筆や、筆を抜くところの終筆の形に問題がないかなど

章法
書き入れた文字の大小のバランス。疎の部分や、密になっている部分のバランス。それらが調和とれているか。

刀法
彫る技術。スパッと切れて冴えわたる線が出ているか。活きた線を出さないといけない。

読売書道展、毎日書道展などで入賞レベルに満たすには以下の点で改善が必要とされました。

1、4字の起筆、終筆が印の中央に集中しているのが問題。

個性表現が裏目に出てます。
こういう個性表現は、1人よがりの駄作になることが大いにあります。

2、文字の線を他の文字の領域に割り込ませる表現が、うまく表れてない。

領域に入れるなら効果があるように表現すること。効果がないならするな。
初世中村蘭台翁の作を観察して学ぶこと。

3、“敬”、“慈”が大きく見えて、他の2字が窮屈になっている。

老、幼の画数が少ないので、敬、慈を大きくしたが、大きくし過ぎている点が問題。

小池大龍先生が草稿を添えて頂いたので考え方の修正をおこない、3月に出品する作に反映させたいと思います。
(※私が釈文で敬老慈助と書いてしまっていたので、草稿は助になってます)

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