刃物の切れ味を常に保つこと
佐賀県での豪雨災害は酷いですね。
場所によっては降水量が月間の2倍の量が一度に降ったとのことでゾッとします。まだ天候がすぐれないようなので被害が拡大しなければと思うばかりです。
粗彫りを終えて、最後の仕上げする印刀。
粗彫りをする印刀とは形が異なりメスの様な形になってます。
この仕上げ刀のキレ味が重要になってくるので、硬い天然砥石を使って鋼の部分となる刃先が鏡面仕上げになるように研ぎ上げます。刃の裏も鏡面仕上げにします。
私の研ぎ方は、表面を鏡面になるまで → 裏面を鏡面になるまで → 再度、表面を1往復させて研ぎ終えます。
【注意!!】
教えて貰った事ではないので、この研ぎ方がいいかどうかは分かりません。ナイフの研ぎ方を学んだ際に取り入れた自分なりの研ぎ方なので、講習生は試行錯誤して正解を見付けて下さい。 指の当て方、圧力の掛け方などでここまでしなくて切れ味がでる刃先が出来るかもしれません。
たいてい1度に3本研ぎますが、使う場所をすべてずらして研ぎ、研ぎ終えると使い込んで目が潰れた1000番のダイヤモンド砥石を使って砥石の面を平らにし直します。
凹むと言っても触った感じでも分からないような凹みです。
見ても触っても分からないので、研いで面を整えておくことにしてます。
これをそのままにして何度も研いでいるとミクロレベルと思いますが、刃先に粗さが出て切れ味が落ちます。
逆に日本刀は最後の仕上げに砂山に突き刺し、刃を傷め引っ掛かりが出ないと切れ味が出ないとも聞きますので、用途によって仕上げ方が違うと思います。
上の画像は、1,000番や3,000番などで使う柔らかいダイヤモンド砥石です。
柔らかいのですぐ凹みます。凹んだ砥石で研ぐと刃先がおかしくなります。
左端は真っ平らですが、中央、右端の砥石を面訂用の砥石で軽く研ぐと中央が凹んでいることが目視できます。
凹んだ砥石で研げば、目視や指触りで分からないほどですが刃先に変形を及ぼし、切れ味が悪いまま使う羽目になります。
本来の切れ味を知らないまま凹んだ砥石で研いでいると、そのキレが良い切れ味と勘違いしたままになります。
切れ味に注意を払っているかどうかは、砥石を見れば一目瞭然です。
刺身にする際も同じく特に切れ味が求められると思います。