刀の研ぎ方(講習生へ)
寒波が過ぎ去り、嵐も…
昨日、印章技能士1級試験が行われました。
課題は、会社の法人印↓↓↓こんな感じの印です。
挑まれる姿勢は様々、何本も何本も彫って練習している人もいれば、仕事や家庭の忙しさで取組めない人もいる。忙しいとは言え、一番大事な部分ではないかと思うが、パソコンの文字で機械で作っている人にしたら、それほど大きな問題ではないのだろう。
かと言って、私も3月に行われる技能グランプリへの出場は避けたので強くは言えないのだが…(苦笑)
それはそうと…
技術は長年培っていく一面と、短期的に伸びていく一面があるように思います。
なので突然、上手くなっている!出来るようになっている!って事もあります。
今回、指導にあたって上手くできる人と、そうでない人の差は努力が大きいのは明白ですが、更に刀が切れるかどうかも大きいかと思います。
刀が切れないのに幾ら努力を重ねても伸び悩みが生じます。
まずは刀が切れるように「どういう砥石がいいのか」、「常に砥石を平らにすること」、「刀の研ぎ方」など勉強していく必要があります。
昨日、仕上げ刀を研いだ際に撮ってみました。
講習生の参考になればと思います。
どこが当たっているか分かる方法として、赤ペンで研ぐ面を塗ってみるというのもある。
塗った後、砥石に当てて“1回”だけ引いてみる。
そうするとどこが当たっていないか分かる。
刃先が当たってなければ角度を修正する。
これはナイフをどう研げばいいか調べたら、こういう方法もあったので応用できると思いましたので、上手く研げない人はやってみて下さい。
私は1、2ヶ月でナイフが研げるように頑張ってみます。ナイフは更に難しい…
真剣にやれば1、2ヶ月でそこそこ研げるようになる。
気長にやろうとすれば何年経ってもできない。
長い年月モチベーションを維持することは難しいものです。特に家庭をもっている人は尚更です。技術は短期的に伸ばさないといけないように思います。
今回、1級が受かったとしても商売には大した価値にはなりませんし、良い商品は作れないと思います。だけど、商売はしないといけない。
なので腕の良い職人さんに依頼して、作って貰うこと。通常の下請けの価格の倍額で依頼するといいと思う。作って貰った印章の印影を保存して資料にし、それを参考に腕を磨く。
技術を持ってない問屋が、印章店の下請けでパソコンの文字で彫られた判子を判子屋に下しているしてい。そこが数千円で卸した判子が数十万円で販売されている話も聞く。絶対、そういういい加減な商売はして欲しくない。
下請けが数千円というのもどうかと思うが…、判子屋が材料を仕入れる“問屋”に下請けに出すのもどうかと思う。
また、1級技能士を取っても技能士を看板に以前と変わらずパソコンの文字の判子を売る商売もして欲しくない。
健刀を祈る。