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一歩踏み込んでみる

昨日、粗彫りを終えた1寸2分角の仕上げは本日までには終わらないと判断して、以前、字入れをしていた8分角を仕上げる事にしました。

練習なのでいつも通り安全マージンを取りながら作業ではやる意味がないので、出来る限り安全範囲を無くして短時間でやってみました。
当然、アウトラインは彫らずに太い5番の印刀で広い部分から彫りはじめ、線と線のギリギリの太さの印刀を選択して彫ってます。
底は、最後に一番太い6番で底をなでるように削っていきます。

この底を平らにするにはどれだけ印刀を切れる状態に研いでいるかに掛かってます。切れる印刀でしたら底をなでるように刀を走らせるだけで凸凹にならず平らに仕上げります。究極は、彫刻機で垂直水平に彫った形を目指してます。

文字と、最後の仕上げが上手ければ美しい印ができます。
この粗彫りの工程は機械でさせても構わないと思います。
絶対にやってはいけない事は、機械を使う事ではなく、パソコンの文字を使う事と私は考えてます。

宮崎の印鑑。実印、銀行印、角印、法人印を職人が美しく仕上げる。
右側2文字と、左上のサンズイまで仕上げを掛けた段階

今回、安全マージンを削り仕上げをほとんど掛けないでいい状態で粗彫りをしたので縁が薄すぎてポロッと欠ける部分もでてきました。それはそれで対策を考えればいい事です。練習で普段より一歩踏み込んだ状態にもっていくと得る物があります。最初は精神的ダメージが大きいと思いますが…。

また、光底に比べ流星の字入れの甘さが粗彫りの段階で露天して文字の線のきわまで彫る事を避け、仕上げで線の傾きの修正が出来るように朱色の部分を残してます。

画像は、光底と流のサンズイまで仕上げを掛けた段階のものです。

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