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昭和40年代の小切手偽造事件(2)

昭和40年初頭は、まだ小切手は市販の台紙が使われていた頃で簡単に小切手が作れてたそうです。
お客様からの注文を請け3日後に作って渡した印鑑が、小切手偽造で使われたことで印鑑屋は共犯者の容疑で取り調べをうけることになったそうです。

そこで福岡の40代が中心となった印鑑屋の団体が動き出し、弁護士に相談することに…。 弁護士との相談で、犯罪に使われると知らずに作ったことを立証しなくてならいとなる。 だが、これを立証する事はかなり難しいとのこと。

有名大手企業には、以前から取引先があるだろう。それが遠く離れたとこに突然注文が来るとなると、おかしいと思うものだ。何か悪用するのではないかと考える。また作った印鑑で悪用されたら、作った方は、未然に防げることを怠ったということで未必の故意となり罪にとなる。

砥石の面を平らに研ぎ直しました

本文中にこういう解説の下りもあった…

中学生ぐらいの子供が出刃包丁を買いに来た。
金物屋は商売だから出刃包丁を販売するが、それで傷害事件を起こした場合。
事前に察知したことをなぜ防げなかったのかという金物屋の罪(未必の故意)にもなりかねない。

弁護士が、考えた結論が…

完全無罪を勝ち取ることは非常に難しいとのことで、訴えてきた質屋と和解することになったようです。それで九州管内の組合員から寄付を募ったようです。

この事件を調べておかなかったら、私も同じように依頼を請けていると思います。現在は、インターネットがあるので、昔と異なり遠方からの注文が普通にある状態となってきているので、今回の事件ほどにはなりませんが、それでも作り手として細心の注意を払いながら、1本1本丁寧に作っていきたいと思います。

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