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跡を継がせたくない

昨日の記事は、6歳の甥が釣り銭の100円玉を見て「判子屋になろうかな~」なんて話でしたが、私も跡継ぎを決意させたのは収入だったので、若くして天秤の材料がそこかと思うばかりで、甥には何も言えない(苦笑)

だが、正直、勧めたくない。

パソコンと、機械の普及でウイルスのように蔓延っていったパソコンの文字で作られた印鑑が、今では普通の印鑑という認識になってきているし、認印の捺印の意味も分からず気軽に捺され形式化されている状況。

宮崎で印鑑のことなら

印鑑についての問題点として以下のことがあると私は考えてます。

印鑑屋の商いの姿勢

パソコンの文字で彫りっぱなしの印鑑が大量に出回っている。
その為、簡単に複製がつくられ悪用される危険性が高い。

印章彫刻1級技能士、2級技能士とあるが、技能士試験を受けただけで、以後は技術を磨こうとせず、パソコンの文字で作った印鑑を売っている店が多い。

上の画像は、印稿とよばれる印鑑の原稿。
技能士とHPなどで謳いたいが為だけなので、印稿すら書けない技能士が増殖。

技能士という物がなくても商売ができていることも、いい加減な印鑑が出回る要因の1つ。

印鑑について教えられない

印鑑屋は…
金儲けの1つの商品としか考えず売るだけで、お客様に捺印の危険性、大切さ、認印の重要性などを全く伝えない。

学校では…
中学校の卒業式や、高校の卒業式では三文判が記念品として配られ、教育者が印鑑のことを理解してなく、「大切な物だぞ」程度で印鑑の危険性など説く事をせずに渡している。

家庭では…
専門店、学校などで情報を得ることができないので、“認印”を押すことがどれほど重たく大切かを子供に教えられない。

本来は、しっかりした捺印の認識と、人の手によって書かれた文字で作られた1つ1つ違う印鑑があることで印章制度は存在する価値があると思う。

いい加減な印鑑が蔓延るなら、社会において印鑑はお荷物でしかない。
それなら印章制度は“廃止”すべきと思う。

悪印が、良印を駆逐し歯止めが利かない業界。
甥には勧めない。

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