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手書きの文字&文字のバランス

宮崎市、ゴム印の手書き版下をつくる

これは私独自のやり方です。
昨日の記事で応は常用漢字で、旧漢字「應」があることに気付いて応→應に書き直しました。
また感も昨日の物から修正を加えてます。

まず、前回同様に辞書を開き應の草書も20種類ほどあるのでどれが感の文字と合うか吟味して選びだします。

選んだ文字を鉛筆で下書きして、その上から筆で書き上げます。

書き上げた物をスキャナーで読込んでパソコンで大きさ、位置などを調整して配置します。 但し、文字の上下左右のセンターを中心に持ってきて配置しても見た感覚ではセンターには見えません。

宮崎市、ゴム印の手書き版下

特に「感」の文字の形は、右斜めしたに長く伸びる線があり、斜線の右側の上部から中部あたりに空間が生じてます。 なので文字の左右の寸法から導き出す中央を枠の中央に持って行くと、左側に空間が大きく発生して、文字が中央でなく左に寄って配置しているように見えます。 なので右へずらして見た目で中央にくるように配置します。

1枚の画像の「感」を見ると、左端から枠までの距離と、右側(斜線の下部)から枠までの距離は左に寄せているので異なります。

上の写真の角度では「感」は、「應」より小さく見えますが、真上から見ると「感」の右斜めに走る斜線が長いので同じ大きさに見えます。

書と同じく、判子屋も本来はこのように文字のバランスなどを調整していくのがメインの仕事となります。 パソコンの文字を羅列しただけで、入れた文字の1文字だけが大きく見えたり、判子の円の八方のどちらかに引っ張られているように見えおかしな判子となります。

唯一無二の物を作る為に手書きの文字である事が最低条件ですが、次に文字のバランスをどう取るかが必要となります。それは書、篆刻、絵などの芸術に限らず、色んな職種に置いても同じことがあるかと思います。

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